そもそも乾癬とは
乾癬は、慢性・難治性皮膚病の一つです。慢性とは「長期間に渡り症状が出続ける」ことを、難治性は「治りにくい」ということを指す医学用語です。つまり、「長期間症状が出て、しかも治りにくい皮膚病」ということです。
主だった症状として、赤い皮疹(=発疹)やフケのような白っぽい粉が全身に現れる病気で、正常な皮膚との境目がはっきりと区別できる皮疹がでます。
乾癬の症状一覧
紅斑 | 皮膚が赤くなる |
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浸潤 ・ 肥厚 |
皮膚の一部が盛り上がる |
鱗屑 | 白(銀色)っぽい粉がふく |
落屑 | フケのようにボロボロと落ちる |
変形やかゆみ | 爪が変形する場合もある。かゆみはおよそ5~7割の人が感じる |
関節炎 | 手などの関節に、痛みや変形が出る |
湿疹が続く。それは…
実は、湿疹と間違われて治療されている患者さんもたくさんいるのです。通常の乾癬の症状であれば、わかりやすい皮疹(≒発疹)が出るので間違えることはほぼありません。しかし乾癬の症状の中でも特殊なものは、湿疹に似たような発疹が出るものもあります。乾癬は、乾癬に対応した治療を行わなくては、うまく効果が出ません。
実際、皮膚科専門医の受診で症状が改善することも多いのです。「もしかしたら乾癬かも…」と思ったら、必ず皮膚科を受診してください。
乾癬は治る?
1.でも挙げた通り、残念ながら乾癬を完全に治しきる治療法や薬は確立されていません。そのため、乾癬を治す治療もさることながら、「どうすれば乾癬が目立たないか」といった生活に根差した治療が必要です。「接客業をしているので、なるべく目立たせたくない」「人に見られたくないから外に出たくない」といった悩みはストレスとなり、さらに症状を悪化させる場合すらあります。
症状のない期間が増えれば乾癬からくるストレスも軽減され、改善が進む可能性もあります。まずは皮膚科医に相談して、コツコツと1歩ずつ治療していくことが重要です。